PRACTICAL VOCAL ACOUSTICS ・ 詳細対話版(大学生レベル)
Practical Vocal Acoustics(実践的声楽音響学)/ Kenneth Bozeman 著
この本はそもそも声の音響学に絞っていて、解剖や呼吸といった生体力学はわざと最小限にしているはず。それなのに第16章で喉頭声区(laryngeal registration)=筋肉の話に戻ってくる。この回り道はどう正当化されているニャ?
いい確認ピヨ。ボーズマンはまさにそのことわりから章を始めるピヨ。本書は意図的に音響に焦点を当て、解剖・呼吸などの生体力学的側面への言及は最小限にしている。それぞれ独自に重要で、産生の音響学と強く相互作用するけれど、別立てにしている――そう前置きしたうえで、こう続けるピヨ:
“laryngeal registration is so directly involved in and interactive with voice source acoustics, it will receive some brief attention here.” → 喉頭声区は声源の音響学に直接関与し、密接に相互作用するため、ここで若干の注意を向けることにする、ピヨ。 16章 §冒頭
つまりこの章は「生理学への寄り道」ではなく、声源そのものの音響的ふるまいを扱う章ピヨ。喉頭声区は声源スペクトルを直接いじるので、音響の本でも避けて通れないのだピヨ。
では音響の側から見たとき、声源(voice source)に何が求められているのか。最初に要件を定義してほしいニャ。
要件は二つあるピヨ。第一は静的な質――声源は声道の空気柱を励起する「きれいで比較的明瞭な振動」でなければならず、しかもその場面に求められる音域とダイナミクスに見合ったスペクトル傾斜(spectral slope)を持つことピヨ:
“what is needed from the voice source is a clean, relatively clear excitation of the vocal tract air column with a spectral slope appropriate to the range and dynamic level required for the situation.” → 声源に必要とされるのは、その状況に求められる音域とダイナミクスに適したスペクトル傾斜を持つ、きれいで比較的明瞭な声道空気柱の励起である、ピヨ。 16章 §冒頭
第二は動的な連続性ピヨ。音域を渡るとき、たとえ「胸声」から「頭声」のように振動メカニズムが切り替わる瞬間でも、聴いて分かるようなスペクトル傾斜の急変を起こしてはならないピヨ:
“The singer must also be capable of traversing the range without perceptibly abrupt changes in the source spectral slope, even when crossing from one vibrational mechanism to another, such as from “chest” to “head.”” → 歌手は、ある振動メカニズムから別のメカニズムへ移行するときでも、声源スペクトル傾斜に知覚可能な急変を生じさせることなく音域を横断できなければならない、ピヨ。 16章 §冒頭
つまり目標は「きれいな声源」だけでなく、切替点でスペクトルの傾きが段差を作らないこと。スペクトル傾斜は倍音が高域へ減衰する勾配のことだから、そこに段差が出ると音色が「ガクッ」と変わって聴こえる、という理解でいいニャ?
その通りピヨ。だからこの章のテーマは「切替を聴こえなくする」こと一点に集約されるピヨ。ボーズマンは「これらの移行の平滑化には音響的相互作用とフィードバックがしばしば関与するが、まずは必要な筋肉のバルブ調節そのものを考えよう」と、次の節へ橋を架けるピヨ。
声区転換の定番説明が「バトン交換」ニャ。TA(甲状披裂筋)とCT(輪状甲状筋)が中間音域で少しずつ役割を渡し合う、という。まずこの理論を正確に。
原書の定義を押さえるピヨ。TAは声帯を短縮・肥厚させ、CTは伸展・菲薄化させる――この相互拮抗する二群が、重複する中間音域で関与の割合を非常に漸進的にずらすことで滑らかな「バトン交換」を達成する、という理論ピヨ:
“A prominent theory postulates that the two primary, mutually antagonistic muscular functions of the larynx that shape and tauten the vocal folds—the shortening, thickening TA’s and the lengthening, thinning CT’s—cooperate in an overlapping middle range to achieve a smooth “baton exchange” by very gradually shifting the proportions of their involvement” → 声帯を形成・緊張させる二つの主要な相互拮抗筋――短縮・肥厚させるTAと伸展・菲薄化させるCT――が、重複する中間音域で関与の割合を非常に漸進的に変化させ、滑らかな「バトン交換」を達成すると仮定する有力な理論がある、ピヨ。 16章 §筋活動
このあいだ、声帯を内転させる(合わせる)筋群は通常、有能で快適な閉鎖を保っているピヨ。
でもここがこの節の山場ニャ。知覚的には滑らかでも、実測では滑らかでないという食い違いを、ボーズマンは正直に書いている。そこを取り違えないようにしたい。
そこが誠実なところピヨ。優れた歌手の演奏では知覚的に滑らかな声区転換が聴かれる。けれど、一方の筋群が関与をゼロまでなだらかに減らすような完全に滑らかな筋活動の移行が測定されることは稀だ、と認めるピヨ。むしろほぼ常に二値的な切替点が見つかるピヨ:
“There is almost always a point at which a binary toggle from greater to thinner vocal fold contact is measurable, even when accomplished essentially inaudibly.” → ほぼ常に、声帯接触がより厚い状態からより薄い状態への二値的な切替(binary toggle)が測定可能となる点が存在する。たとえそれが本質的に不可聴に遂行される場合であっても、ピヨ。 16章 §筋活動
この観察可能な変化を引き起こすのは、おそらく空気力学的または音響的な要因だろう、とボーズマンは推測するピヨ。重要なのは結論ピヨ――筋肉が連続的かどうかに関係なく、知覚上の絶対的な平滑性を練習すること自体が重要な目標であり実りある戦略だ、と言い切るピヨ。「中身は切替でも、聴こえは連続に」――これがこの章の作業方針ピヨ。
平滑化の具体策が下流抵抗体(downstream resistor)を使った全音域グリッサンドニャ。まず「下流抵抗体」を厳密に定義してほしい。「下流」とは何に対して下流なの?
基準は声帯ピヨ。声帯より気流の下流側=唇に近い側、またはまさに唇の位置で、気流を要求したり抵抗したりする調音器の位置・機能を指すピヨ:
“A downstream resistor is any articulator position or function that requires or resists airflow and is downstream from the vocal folds, that is, nearer to or at the lips.” → 下流抵抗体とは、気流を要求または抵抗する調音器の位置・機能であって、声帯よりも下流――すなわち唇に近い側または唇の位置にあるものを指す、ピヨ。 16章 §下流抵抗体と半閉鎖声道
舌トリルや唇トリルのように抵抗体自体が振動体の場合は、振動を維持するために安定した気流と圧力が要るピヨ。すると声帯側は、その下流抵抗体と釣り合うだけの気流を声門から通さねばならない。ここで効くのが背圧(back pressure)ピヨ:
“The vocal folds must allow enough flow through the glottis to be in balance with the downstream resistor, whose semi-occlusion generates a back pressure that beneficially reduces the upstream transglottal pressure difference.” → 声帯は下流抵抗体と均衡するだけの気流を声門に通さねばならず、その半閉鎖が背圧を生み、上流の声門間圧力差(transglottal pressure difference)を有益に低減させる、ピヨ。 16章 §下流抵抗体と半閉鎖声道
整理すると、唇でせき止めると声帯の上側の圧が上がる。声帯の上下の圧力差(声門間圧力差)が縮まるから、声帯は無理に強く押し合わなくても鳴る――だから声区転換が荒れにくい、ということニャ。圧力差そのものを下げて声帯の負担を減らすのが狙いだね。
その読みで正確ピヨ。圧力差が縮まれば、声帯が過度の閉鎖力で対抗する必要が減る。次の節で見るように、これが圧迫性発声(pressed phonation)の軽減につながるピヨ。
背圧の話とは別に、半閉鎖にはもう一つ慣性リアクタンス(inertive reactance)を増やす効果があると書いてある。これは背圧とは違うメカニズムなの?区別したいニャ。
別ルートピヨ。背圧は「圧力差を下げる」静的な話、慣性リアクタンスは「声道内の空気の慣性がもたらす反応力」で、これが発声閾圧(phonation threshold pressure)を下げるピヨ。発声閾圧は声帯を振動させ始めるのに要る最小の圧力ピヨ:
“A semi-occluded articulation at or near the lips or at the dorsum/palatal narrowing can increase inertive reactance, lowering the phonation threshold pressure (the amount of pressure needed to bring the vocal folds into vibration).” → 唇付近、あるいは舌背・口蓋の狭窄部での半閉鎖調音は慣性リアクタンスを増大させ、発声閾圧(声帯を振動させるのに必要な圧力量)を低下させうる、ピヨ。 16章 §下流抵抗体と半閉鎖声道
そして二つの戦略は同じ結論に着地するピヨ――背圧ルートも慣性リアクタンスルートも、原書の言葉どおり「いずれの戦略も圧迫性発声(pressed phonation)を軽減する」のだピヨ。
「鳴り始めに要る圧」が下がるなら、わざわざ強く吹かなくても声が立ち上がる。だから押し込み(圧迫性発声)が要らなくなる――背圧ルートと慣性ルート、入口は違っても「声帯を楽にする」という出口は共通なんだね。SOVTが声区転換の練習に向いている理由がここでつながったニャ。
具体的にどんな半閉鎖調音が、声区転換を滑らかにするグリッサンドに使えるニャ?原書のリストを正確に。
ボーズマンは六項目を挙げるピヨ:
抵抗体が振動体(舌・唇トリル)か狭窄(ストロー・[v]・[β])か、あるいは鼻子音かで質感は違うけれど、原理はみな同じ――唇側で気流に抵抗を作り、声帯の圧力負担を下げて全音域をグリッサンドするピヨ。最後の鼻子音は、後半の「鼻音性」の節に直接つながる伏線にもなっているピヨ。
ここで急に話が音響から情動(affect)に飛ぶ。すすり泣きとか爆笑とか。なぜ感情が喉頭の安定に効くの?まず狙いを定義してほしいニャ。
狙いは明確ピヨ。原書は、どのグリッサンドでも主要声区転換帯(約B3〜G4)に近づくときに喉頭が著しく上昇しない、柔軟で快適な安定性(flexible, comfortable stability)を促すよう注意すべきだ、と言うピヨ。その手段が、喉の形状と喉頭の深さを安定させる情動で発声を動機づけることピヨ。原書の例はこの五つピヨ――① 自己憐憫のすすり泣き、②「悪だくみをしているが自分では満足」ないたずらっぽさ、③ 抑えた笑い、④ すすり泣き的な感情、⑤ 爆笑、ピヨ。
でも「強い感情をかなり強くやれ」と言われると、力んで筋肉が硬直しそうで怖いニャ。安全性はどう担保されているの?
そこが巧妙な点ピヨ。これらの情動は怪我や筋硬直のリスクなしにかなり強く行えるようで、その理由をあくびと同列に置くピヨ――情動行為は身体的に自己制限的(self-limiting)で、筋肉が組織固有の弾性に対して柔軟な拮抗(supple antagonism)で働くからピヨ:
“As with yawning, these affective actions are physically self-limiting, with muscles working in supple antagonism to inherent tissue elasticity.” → あくびと同様、これらの情動行為は身体的に自己制限的であり、筋肉は組織固有の弾性に対して柔軟な拮抗関係で働く、ピヨ。 16章 §喉頭安定性の動機づけ
つまり「強くやっても勝手にブレーキがかかる」構造だから、硬直に振れにくいピヨ。意識的に筋を固めるのではなく、情動が姿勢を整えるところがミソピヨ。
学生の自然な反応として、高い音で口を開けるとき情動をゆるめたくなるはず。でもボーズマンは逆を勧めている。この「逆張り」の根拠を聞きたいニャ。
根拠は「野生(in the wild)」の自然な発声ピヨ。日常で本当に感情が高ぶってピッチが上がるとき、ヒトは情動をゆるめるのではなく強める。だから共鳴と声道の構造的均衡は、上行とともに情動を強めることでよりよく保たれるピヨ:
“resonance and vocal tract structural poise are better served by strengthening the affect with ascent as occurs “in the wild.” The expressional migration of affect motivates pitch change.” → 共鳴と声道の構造的均衡は、「野生」で起こるように上行とともに情動を強めることでよりよく保たれる。表現的な情動の移行がピッチ変化を動機づけるのである、ピヨ。 16章 §喉頭安定性の動機づけ
因果の向きが面白いニャ。普通は「高い音を出す→そのために体を準備する」と考える。でもここでは「情動が高まる→その結果ピッチが上がる」。技術操作ではなく表現的衝動として声区転換を起こす、という発想だね。passaggio を「越える技術課題」ではなく「感情の自然な帰結」に置き換えている。
まさにその転換ピヨ。喉頭安定を「固める」課題から「情動で立ち上げる」課題へ読み替える――これがこの節の教育的な核ピヨ。
ここで章のゴールが一文にまとまる。喉頭声区の目標を、形容詞ひとつも落とさず正確に押さえたいニャ。
これがこの章のテーゼピヨ:
“The goals of laryngeal registration are a clean, clear, light voice source “buzz” that migrates from buzzier to smoother throughout the entire compass, with no pressure surges, minimal pressure increase, and with a stable larynx and throat space.” → 喉頭声区の目標は、全音域にわたってバズ的(buzzier)からスムーズ(smoother)へ移行する、きれいで明瞭な軽い声源の「バズ」であり、圧力の急増がなく、圧力増加は最小限、喉頭と咽頭空間が安定していることである、ピヨ。 16章 §喉頭声区の目標
四つの条件が同時に要るピヨ――(1) きれいで明瞭な軽いバズ、(2) 低音側ほどバズ的で高音側ほどスムーズという連続的移行、(3) 圧力の急増ゼロ・増加最小、(4) 喉頭と咽頭空間の安定ピヨ。とくにゾーナ・ディ・パッサッジョ(zona di passaggio)を上行するときは、咽頭の均衡維持をより意識的に行う必要があるかもしれないと注記するピヨ。
SOVTがこの目標の練習に向く理由も、ここで音響的に説明されているニャ。なぜ開口母音より半閉鎖の方が易しいの?
半閉鎖エクササイズは開口母音の上では行われないから、ほかなら声区転換を不安定化させうる音響的効果の一部を緩和するピヨ。だから注意を、音域全体で音響的に統制された声源の滑らかさと容易さだけに集中できるピヨ。「母音の音響問題を一旦オフにして、声源の連続性だけを鍛える」――それがSOVTの教育的な価値ピヨ。
SOVTの次のステップが母音上のグリッサンドニャ。なぜ母音だと難しくなるの?そして「[i] が易しい」のはなぜ?
開口母音だと、半閉鎖で緩和していた音響的効果がそのまま効いてくるから難しくなるピヨ。それでも自然に収束性を持つ母音、たとえば [i] でやる方が易しいピヨ。ただし条件つきピヨ――fR1を超えるピッチでは、ウープ音色(whoop timbre)に到達したあと 1fo をフォルマント追跡(formant track)するために、口を徐々に十分に開く必要があるピヨ:
“It is usually easier to glissando on naturally convergent vowels, such as [i], provided the mouth is opened gradually and sufficiently to formant track 1fo after arrival in whoop timbre for pitches above fR1.” → 通常 [i] のような自然に収束性を持つ母音でグリッサンドする方が容易だが、ただし fR1 を超えるピッチでは、ウープ音色に到達した後に 1fo をフォルマント追跡するために口を徐々にかつ十分に開く必要がある、ピヨ。 16章 §喉頭声区の目標
つまり高い音では母音がもとの音色のままでは保てない。音色が音域とともに変わってしまう、という話につながるニャ。その「変わり方」に法則はあるの?
あるピヨ。すべての母音は、その母音を識別させる目標音色(identifying target tone color)に対して補完的音色(complementary tone color)が増える形で、音域にわたり必然的に音色が移行するピヨ:
“All vowels will necessarily migrate in timbre across range with an increase in the vowel’s complementary tone color relative to its identifying target tone color.” → すべての母音は、識別目標となる音色に対する補完的音色の増大とともに、音域にわたって必然的に音色が移行する、ピヨ。 16章 §喉頭声区の目標
ほとんどの母音で、その補完的音色は低い方の第一フォルマント(first formant)の寄与で、温かみ・丸み・中性化の要素を加えるピヨ。話声域由来の言語的目標(母音の元の形)は、圧力と声門抵抗を上げる危険なしには無理押しできないピヨ。とはいえ、多くの声で明瞭な発音は驚くほど高い音まで可能で、ただし高音部譜表(treble clef)より上では母音の弁別選択肢は減るピヨ。
最後の道具が鼻音性(nasalance)ニャ。少量の鼻音性が声区転換の訓練を助けるという。メカニズムを、何が起きているかから説明してほしい。
鍵は第一共鳴(first resonance)を弱めることピヨ。鼻音性は第一共鳴の強度を広げて弱め、その結果として生じる温かみ・丸みをもたらす第一フォルマント音色寄与の割合を弱めるピヨ(Sundberg et al. 2016):
“Nasalance broadens and weakens the intensity of the first resonance and the percentage of its resultant warming, rounding, first formant tone color contribution (Sundberg et al. 2016).” → 鼻音性は第一共鳴の強度を広げかつ弱め、その結果生じる温かみ・丸みをもたらす第一フォルマント音色寄与の割合を弱める(Sundberg et al. 2016)、ピヨ。 16章 §鼻音性の活用
これに二つの効果があるピヨ――(1) 第一共鳴が弱まると、声区転換点で発声を音響的に不安定化させる可能性が減る。(2) その弱化が、相対的に歌手のフォルマント群(singer's formant cluster)の音色寄与が強まる印象を生み、全体の音色混合の知覚を明るくするピヨ。前の節で「第一フォルマントの寄与=補完的音色」が音域とともに増えると言ったけれど、鼻音性はその第一共鳴をあえて弱めるので、不安定化要因を先回りで抑えられるわけピヨ。
便利そうだけど、鼻声は嫌われる。これは常用していい技なの?それとも練習限定なの?そこの線引きを明確にしたいニャ。
ボーズマンの線引きは慎重ピヨ。滑らかな喉頭声区転換は鼻音性なしでも交渉・訓練できる。けれど初期訓練での慎重な使用は非常に有益な探索的戦略になりうる――つまり練習の探索ツールとして位置づけるピヨ。一方で完成品としての常用には反論があるピヨ:
“Its persistence in the finished product of unamplified singing is controverted as potentially compromising overall power (Perna 2020) and risking an undesirable percept of actual nasality.” → 非増幅歌唱の完成品でそれを持続使用することは、全体的なパワーを損なう可能性(Perna 2020)と、望ましくない実際の鼻声の知覚のリスクがあるとして、議論の余地がある、ピヨ。 16章 §鼻音性の活用
まとめるピヨ。第16章は、(1) 声源への音響的要件=きれいなバズとスペクトル傾斜の連続性を立て、(2) 筋活動は実測上は二値的でも知覚上の連続性を目標に据え、(3) 下流抵抗体/SOVTで圧力差・発声閾圧を下げて圧迫性発声を減らし、(4) 情動で喉頭安定を動機づけ(上行で情動を強める)、(5) バズ的→スムーズという声区の目標を定め、(6) 母音グリッサンドの音色移行と、(7) 鼻音性という探索ツールへと展開する――声源の連続性を多面的に組み立てる章ピヨ。指導の順は「SOVT → 収束母音 [i] のグリッサンド → 他母音」と段階を踏むのが筋ピヨ。いっしょに精読を続けようピヨ。